風力発電の今後の方向性

風力発電の最大の課題は、相手が自然の風であることです。
そのため、たくさん風が吹き、稼働率が高い場所が求められています。

陸上から洋上へ

海の上は陸上より強い風を得ることができます。
また、障害物もほとんどないことから、風力発電に適しています。

陸上では稼働率が20%しか見込めなくても、洋上では40%と高い稼働が見込めます。
また、洋上は風力発電のデメリットのいくつかを解決します。
海上では民家からも遠く離れるため、騒音や低周波障害の問題も起こりません。
巨大な風車の姿が人に与える圧迫感など、景観の問題も解決します。

海岸沿いの風力発電の写真

洋上の風力発電は、大きくふたつの設置方法があります。

  • 着床式・・・風車の土台を海底に建設する方式
  • 浮体式・・・海底に繋がれたフロートの上に建設する方式

水深が5~50m以内は着床式、50~200m以内で浮体式が検討されています。

着床式は、茨城県の「かすみ洋上風力発電所」など、数箇所で稼働しています。
浮体式は2016年からの実用化が検討されています。

日本の風力発電はこれから

日本の風力発電は、世界では遅れをとっています。
2011年末での日本の風力発電設備の累積導入量250.1万kwは、世界の1%にしか過ぎません。

日本風力発電協会は、2020年までに1100万kw以上、2050年までには5000万kw以上の風力発電設備の建設を目標としています。これは国内電力需要の10%に相当します。
そのため、日本の風車産業へ強い働きかけを行っています。

自動者産業並みの部品数で生産ラインが必要な風車生産は、新しい産業喚起と雇用の促進が見込まれています。

風力発電に適するのは、商業ベースの場合、風速5~9m毎秒以上で、1日で風の吹かない時間が少なく、1年間安定した風が見込めることです。

海岸沿いの風力発電の写真

日本で風力発電に適している場所として、東北地方北部、北海道沿岸部や山地の峰、九州北部が挙げられています。

ただし、東北や北海道は、希少な野鳥の生息地だったり、渡ってくる場所でもあります。

風力の敵地の一つである津軽海峡は、季節によって多くの渡り鳥がやってくるため、建設が控えられています。

このような事情からも、洋上発電所が今後増えるものと見られています。

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