幅広い燃料確保の道を求めて

バイオマス発電の原料となる木材チップの確保には安定供給の問題点があります。そこで、木材チップだけではなく、都市型バイオマスへも手を広げる動きが出ています。

生ゴミを資源に

木質バイオマスは原料調達が森林に限られます。これに比べ、生ゴミは人口の多い場所で多く発生します。生ゴミは水分含有率が多く、そのまま燃焼させて発電することができません。乾燥、固形燃料化の工程が必要で、そのコストが必要となります。そのため、これまでは多くの事業者は木質バイオマスを始めていました。

廃棄物の写真

乾燥、固形燃料化のコストも含めても、安定供給が見込める都市型バイオマスに望む事業者が出てきました。愛知県大府市では、事業系生ゴミや食品廃棄物を発酵したガスを燃焼させて発電する事業を進めています。出力は600kwで2015年10月から運転開始予定で、FITを活用して中部電力に売電します。
売電収入は年間1億8000万円の見込みで、黒字になるためには生ゴミを1日70トン、年間1万6000トン以上が必要です。名古屋市や豊田市、岡崎市、豊橋市など愛知県全体から収集する計画です。

多様なバイオマス原料を受け入れ

森林面積が6割を占める三重県津市でも、地元に拠点を持つ大手企業とのバイオマス発電計画が進んでいます。発電能力2万kw、2016年から本格稼働の予定で、売電収入は36億円を目標とします。
木質バイオマスは年間15万トンですが、当初から原料には輸入した木質チップを使うといいます。津市の林業者の多くは森林保有面積が1ha未満の小規模事業者がほとんどで、間伐材の切り出し、運搬などは共同で実施しないとコストにあいません。それでも、間伐材を売って利益を出せる林業事業者は一部に限られるため、足並みがそろいません。

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津市では、地元の間伐材利用は体制を整えながら徐々に導入とする一方、食品廃棄物や下水汚泥も発電燃料に使う検討を始めています。市内には食品メーカーの工場が多く、食品廃棄物が多く存在します。下水処理場の新設計画も含め、多様な原料を受け入れた発電計画が進められています。

「出口」を見据えた事業

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