地域との連携の仕方(北海道・鹿追町その1)

バイオマス事業を実施するには、地域単位で取り組まないと成功できません。
地域と連携している例を紹介します。

事業継続のためには地域との連携が必須

日本有数の農業地帯である北海道・十勝平野にある鹿追町では、家畜の排泄物を利用したバイオマス発電で、新しい名産が生まれようとしています。

1日のふん尿収集量は、乳牛1300頭で約90トン。これを発酵させてメタンガスを作り、300kwのガスエンジンコージェネレーションシステム(熱供給設備)で発電しています。
発電と同時に発生する大量の熱を当初は捨てていました。2014年から、新しい特産品作りのために、熱利用を始めました。発電所のある環境保全センター敷地内に、水槽を設置し、チョウザメの養殖に取り組んでいます。10℃前後の地下水を温熱で、生育に適する17~19℃に温めています。約300匹が飼育され、数年後にメスが産卵すれば、高級食材のキャビアとして、出荷する予定です。

キャビアのオードブル写真

北海道でマンゴーを栽培!?

さらに、産地として有名な宮崎県の指導を受けて、マンゴーの栽培も始めました。

市場での競争性を高めるため、季節を逆転させての生産を計画しています。夏には農業用ハウスの中を、ためておいた氷雪で15℃前後に冷やし、秋には発電所の温熱で30℃に上げます。こうして、夏冬を逆転させて、宮崎県と競合しない冬にマンゴーを出荷できます。マンゴーは温暖な地域の産物とのイメージを打ち破る「北海道産」のブランドの確立を目指します。早ければ2015年冬の出荷を目指します。夏に冷却できるのも、これまではただのやっかいものだった「雪」を利用することで、コストもかからずに可能となったのです。

マンゴーフルーツの写真

栽培も、町の若手農家による「鹿追町農村青年会」が担当します。付加価値の高い名産品を生むことで、町の経済活性化、雇用創出が期待されています。
当初、2007年に設立した環境保全センターで、家畜のふん尿処理による発電事業だけでは、採算性にも問題がありました。
しかし、今では熱利用によって、特産品の期待が高まる他、さらに観光でも新しいメリットがうまれました。

地域との連携の仕方(北海道・鹿追町その2)

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