出力抑制とは?

皆さまこんにちは!
太陽光のリンクスブログ更新担当の奥村です。
皆さまは『出力抑制』というキーワードを聞いた事はございますか?
ご存知の方もおられるとは思いますが、もう一度復習を兼ねておさらいしていきます。

まず、出力抑制とは電力会社が再生可能エネルギー発電所から電力の買い取りを中断することです。
誤解があるといけませんが、買い取りの中断が狙いではありません。再生エネ発電所から電力系統への電力の受け入れを停止し、電力の需給バランスを保つことが狙いです。ネガティブなようですが、電力インフラを守るための措置です。

出力抑制が必要な理由を説明します。

排水口が開いたままのプールに例えられます。水が電力、排水口が電力の消費者(需要家)、蛇口が発電所です。蛇口から流す水量は排水口から流れ出る水と同じ量でなければいけません(同時同量の原則)。水位が下がると需要家に届ける水が少なくなるためです(電力不足)。

逆に蛇口からの水が多いと溢れます。実際の電力系統では変電設備などに負担がかかりすぎて故障の原因となり、最悪だと大規模停電を招きます。発電と消費の電力を常に一致させることが電力系統を運用する電力会社に求められています。

太陽光や風力発電は日射や風の強さで発電がめまぐるしく変わります。プールの例で考えると各地にできた再生エネの蛇口は水量が一定しないばかりか、出たり、止まったりを繰りかえます。そこで火力発電所の蛇口が流す水(発電量)を調整してプールの水位を一定に保っています。しかし火力発電では調整ができないほど、再生エネの発電量が増えすぎてしまうことがあります(火力をゼロにできないため)。

そこで電力系統の需給安定に協力してもらうために出力抑制の制度があります。電力会社から発動があると、風力発電なら風車の回転を止める、メガソーラーなら発電した電力が電力系統に流れないようにパワーコンディショナー(パワコン)で遮断します(出力抑制中でも太陽光パネルは発電を続けています)。

電力会社は年30日間、無補償で出力抑制を発動できました。ルール変更後は年360時間、無補償で発動できるようになりました。接続可能量を超えた北海道、東北、九州の3電力会社管内は無制限・無補償で出力抑制をかけれます。無補償とは再生エネ事業者の売電収入が減っても、電力会社は補償しなくてもいいということです。

問題は出力抑制がどの程度、発動されるかですが、実は原子力発電所の稼働が左右します。原発は発電量を変えることが苦手で、火力のように調整がきかないためです。原発が再稼働すると調整役だった火力の稼働が減るため、太陽光や風力発電から受け入れられる余裕が減ります。太陽光発電協会が予測値を公表していますので参考にして下さい。

せっかく発電した電力を使えないのはもったいないです。電力系統の強化(スマートグリッド)、蓄電池の導入による自家消費への移行など対策の検討も始まっています。

次に出力制御ルールについて

出力制御には3つのルールが存在します。
発電設備の接続可能量の空きは、地域によって差があるため、地域と発電設備の容量によって適用されるルールが異なります。

・360時間ルール
電力会社が自社の発電設備の出力を抑制しても電力の供給量が需要量を上回る場合、年間360時間を上限に、無補償で出力を抑制するよう要請できるルール。

・指定ルール
国から指定を受けた電力会社が、接続申込みが接続可能量を超えた場合、それ以降に接続を申込んだ接続発電設備を対象に、上限時間なく無補償で出力を抑制するよう要請できるルール。
指定を受けている電力会社:北海道電力、東北電力、北陸電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力

・30日ルール(過去に存在したルール)
電力会社が自社の発電設備の出力を抑制しても電力の供給量が需要量を上回る場合、500kW以上の発電設備に対し、年間30日を上限に、無補償で出力を抑制するよう要請できるルール(〜2015/1/25以前に接続申込の場合)。

以上、ざっとではありますが『出力抑制』についてでした!

また皆様に最新の情報をお届けできるように致しますので時々チェックしてみてください!

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