バイオマス 液体燃料技術BTL

バイオマスからガソリン、軽油同等の燃料を作るBTL(Biomass to Liquid)技術の研究開発が行われています。

BTL(Biomass to Liquid)とは

バイオマスを熱分解すると、水素と一酸化炭素を生成することができます。

このガスはFT合成と呼ばれる触媒反応によって、クリーンな合成燃料となり、ガソリンや軽油代替燃料として、期待されています。

工場のイメージ写真

FT合成の触媒は硫黄化合物に対して耐性がないため、合成ガスの段階で脱硫処置をします。
従って、FT合成による燃料は硫黄分や十金属を含まないクリーンな燃料となります。
さらにセタン価が高く、ディーゼルエンジンに適性があります。優れた燃焼性能も持っているので、環境負荷が少ない燃料となります。
これらは、従来の石油由来の燃料では不可能な性質のため、未来の燃料として注目されています。

古くて新しい技術

BTL生成の主要工程であるFT合成は、1923年ドイツ人のフィッシャーとトロプスによって証明されました。二人の頭文字をとって、FT合成と呼ばれています。

背景には、当時第二次世界大戦で連合国からの石油の供給を止められたドイツが、石油由来ではない燃料合成の道を研究開発したことにあります。

FT合成は水素と一酸化炭素があれば、炭化水素系燃料が得られる反応です。そのため、戦後、石炭をガス化してFT合成で燃料を得るGTL(Gas to Liquid)が南アフリカ共和国やマレーシアで大規模な生成工場が運用されました。
天然ガスを改質して水素と一酸化炭素を得て、FT合成燃料を生成する研究も続けられています。

GTLは石炭などの原料が豊富なため、大規模な工場で大量の燃料生産が見込めます。
一方、バイオマス由来のBTLは原料確保が必要なため小規模にならざるを得ません。
従って、小規模ながら生産性があがり、コスト面で優位になる技術革新や、触媒の反応効率を高める必要があります。

ドイツのイメージ写真

ドイツのベンチャー会社がBTLの大型プラントを試験運転する計画をすすめているほか、日本でも産業総合研究所や民間企業で実用化に向けて研究開発が進められています。

バイオマス発電 に関する記事